鎖骨骨折体験記
救急治療編
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2000.5/16(火曜日)骨折後
「アッチャー,完全に折れてる」の後まっさきに頭に浮かんだのは,治療の手順だとか治癒期間だとか保険だとか
リハビリだとかいったことでは無くて,「彼女にどう説明(いいわけ)しよう」という問題でした.
まぁ,骨折抱えてそんなことを考えていても仕方ないので,とりあえずは救急病院ですね.
幸い開放性骨折でもないし,激しい内出血もしてないようだし,どこにも痺れとか無感覚な所もないから神経も傷ついてない
はずです. ようするに一刻を争う怪我では無いわけで,落ち着いて対処できます.
まずは外れた板を拾って,右手にぶら下げて,二重扉を抜けてレンタル窓口へ
「ヘルメットお返しします,あと,近くの救急病院教えてもらえますか?」
「どこか怪我されたんですか?」
「鎖骨…折りました」
「エッ?」
「左鎖骨骨折です.」
「少々お待ちください!」と言ってレンタル受付のスタッフは奥の事務所(?)へ消えると,
すぐにマネージャー(らしき方)と戻ってきました. また簡単に事情を説明します. その後,
マネージャが病院へ電話連絡している間に,レンタル受付のスタッフは,私の板を洗ってくれました.
(スノーヴァの吸水性ポリマーは 冷えているとミゾレ雪のようなんですが,常温ではネトネトしたジェリー状に変わるんです.
なので,通常ゲレンデから出る前には,板やブーツ,ウェアについたポリマーをエアーガンで吹き飛ばします. 「落ち着いて対処」
とは言え左腕の使えない私にはそれは出来無かったし,する気も起きませんでした.)
そして,病院が救急患者を受け入れられることを確認すると,別のスタッフが車で病院へつれていってくれました.
スノーヴァ溝ノ口R−246の皆様,
お手数おかけしました. 色々とありがとうございました.
余談ですが,この時運転してくれたスタッフはLINEの
スキーボードを持っているという話です.
スノーヴァがスキーを受け入れるようになったのはごく最近だと思っていたので,スキーボーダーの
スタッフがいるのにはちょっと驚きました.
もう一つ余談,マネージャさんに事情を説明した時,ランディングマットの滑走性が悪くて,スノーボードなら平気だろうけど,
スキーだと危険なんじゃないかって話したら
「カバーの素材については再度検討します.」とおっしゃってました. テーブルトップのスペック自体は,オフシーズンの
遊びとしては結構使えそうなモノなので,この点を改善していただけると本当に嬉しいです.
閑話休題
スノーヴァから5分程度の距離にある救急指定の整形外科病院に到着すると,まずは受付で住所氏名病歴なんかを書きます
(って言っても,実際は病院の受付の方に書いていただきました). ここで,スノーヴァのスタッフが
「それではお大事に」とか何とか言って帰ろうとします. いや,帰るのはかまわないけど,このままほって帰られても
私の車はスノーヴァの駐車場にあるし,この病院とスノーヴァの間にどんな交通手段があるのかもわからないし…
とにかくこのまま帰られても困るので
「治療が終わったら連絡しますから…」と言ってスノーヴァの電話番号を教えていただきました.
こうして送ってくれたスタッフがスノーヴァへ帰ってしまうと,夜10時近くの誰もいない病院の待合室で,医師の準備が
できるのを一人で待ちます. 待っている間に痛みが徐々に増していきます.
主観時間で2時間(実際には多分15〜20分)くらい待って,やっと医師登場.
苦労してTシャツを脱いで(脱がせてもらって)触診.
「こりゃイッちゃってるね. 折れてるよ」
「はぁ」知ってるよ!
「レントゲン撮るから」.
2Fにあるレントゲン撮影室の前に行ってレントゲン技師の準備ができるまで,またしばらく待ちます.
もちろん夜中に怪我して転がり込む患者がいけないんです. 命にかかわる怪我でもないし,10分や20分待たされるくらいで
ブーブー文句を言うのは身勝手ってモンですね. おとなしく待ってレントゲン撮影. 1Fの診察室へ戻ってレントゲン写真を
見ながら医師の診断を受けます.
しかし,今になってWEBに愚痴書いてるようじゃ,私もまだ人間が出来てませんね〜
「鎖骨だけだね,今日は夜だし手術とかはできないし,バンドだけしとくから,明日また来て」
「整復とかしないんですか?」
「バンドで引っ張るだけ,明日またレントゲン撮って手術するかどうか決めよう」
はぁ…骨折って初体験だけど,整復しての固定が基本だと思ってた…
「今晩は痛むと思うから,座薬の痛み止め出しておくから」
ということで「バンド」=鎖骨バンドを着けます
鎖骨バンドの背面,モコモコしてるのは擦れ防止のガーゼ+綿です.
横から見るとこんな感じ.
正面は見たい方だけどーぞ,ヤローの裸はちょっと見苦しいですから.
正面写真
鎖骨バンドを着けると,不意な動きからくる痛みが減ったようです,しかし,コレの装着感を一言で表すと
「滅茶苦茶重くて小さすぎるリュックサックを無理やりおぶったような感覚」,とにかく肩と首が凝ります.
とりあえず今日の治療はここまでなので,受付に戻って,会計をすませます. と言っても,私も健康保険証を持ってきて
いないし,病院側も夜間で通常の会計業務が行えないってことで,保証金¥10,000を預けて,領収証をもらってお終い.
スノーヴァに電話すると,さっきと同じスタッフが迎えに来てくれるとのこと. ホントありがとうございました.
(実は期待してました)
彼の運転でスノーヴァの駐車場へ. さっきも気になったけど,隣に怪我人を乗せてるにしては元気なアクセルワーク.
「この助手席に5分乗ってられるなら,自分の運転で2時間のドライブは余裕だな」と確信します.
(ちなみに私の車はオートマなので腕,脚1本ずつの怪我なら自力で運転できます.
以前,膝の内側側副靭帯を伸ばしたときも
自分で運転して帰れたし,スキーヤーにはマニュアルミッションよりはオートマをおすすめします.)
で,駐車場で座席の調節などしていると,マネージャーさんが建物から出ていらっしゃいました.
病院での結果をざっと報告して,お礼とお詫びを言って出発.
帰路は8割方有料道路(第三京浜〜横浜横須賀道路)なのでハンドル操作も少なく,片手運転でもなんとかなります.
路面からの振動が鎖骨にひびきますが,「痛いのは鎖骨で,私では無い」と決めて,「私」は運転に専念しました.
23時ちょっと過ぎに無事帰宅.(緊張と鎖骨バンドのため首〜肩がそれまで経験したこと無いくらい
凝っていましたけど.)
なんとか楽な姿勢で寝られるよう,寝床を整え,彼女に電話して事情を説明.
アイシング
して眠りにつきました.
しつこい鈍痛はあるものの,骨折の兆候としてよく聞く「気分が悪くなる」ということもなく,病院でもらった
痛み止めは結局使わずに済みました.
整復治療編に続く…
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