消える技

ベタで申し訳ないですが,一応……忍術等の「隠れ身」の技の話ではありません.

週末に山に行ったり,トランポリンで跳んだりしていると,先週はあれほど調子良くできていた 技が,今週は何故か調子悪いってことありませんか? 先週の調子を取り戻そうとして,何度も 繰り返すうちに,さらに技が崩れてきて,最後には,「そもそも先週は何で出来てたの?」という 疑問すら湧いてくる…
私には何度もありました.

新しい技術の習得過程で,技が消えたり,狂ったりすることはよくあることです. 特にあまり段階的な練習をせずにまぐれ的にできて しまった技は,自分の中でのチェックポイント(コツ)が少ないので,環境や体調や体の使い方等々の 何かが少し変わっただけで,簡単に狂ったり,消えたりします.

ただ,まぐれにせよ1度できた技は,間違いなく能力の範囲内にあるわけで,色々な方法でためしていると 段々とコツを獲得し,確実に自分の技になっていきます.
と言っても,調子が悪いと感じた時,ただ闇雲に技にトライしつづけることは怪我の危険に自ら身をさらす 様なものです. 調子が悪い時になるべく早く調子を取り戻す方法を身につけておくのが良いでしょう.
以下に私が有効だと思っている方法を幾つか挙げます. だいたいこの順番に試しています.
それから,これは実際に調子が悪い時の対処法ではありませんが,私が一番重要だと思っているのは ということです.
難易度を持ったを習得する過程は,積み木を高く積み上げていくのに 喩えることが出来ると思います. 例えば,無目的に積み上げたとしたら,あまり高いところまで積み上げるのは 困難でしょう.

無目的に積み上げられた積み木の図

さらに無目的に積み上げた積み木は,上に行けばいくほど,不安定になります.
外から振動が加わったり,1つの積み木が端が削れてきたり,さらに積み木自体が弱ったりすると,その上に積み上げられた 技が雪崩れ式に崩れ落ちる可能性もあります. この雪崩は,下の方の積み木を,より強固で安定した積み木にすげ替えた場合も, 一時的に起こります.

では,技を体系立てて,最短距離で効率的に積み上げたとしたらどうでしょう?

一直線に積み上げられた積み木の図

無目的に積み上げた場合よりは,格段に安定するでしょうし,短い時間で高く積み上げられるだろうことは明らかです. さらに,積み木どうしの依存関係(=技の体系)が明確なので,ある技が不調な場合に,何を調整すべきかが判りやすいと 想像できると思います.
しかし,この場合,ある高さに到達するのを急ぎすぎると,狭い土台の上に塔を重ねることになりかねません. 静かな室内での 積み木遊びなら問題ないでしょうが,近くを人がドタドタと歩きまわったり,風がふいたり,気温で板の滑りが変わったり, ガスで視界が悪くなったり,スタート待ちで体が冷えたり,リップの角度が一定していなかったりするような場所での積み木と しては線が細い塔は嬉しくありません.
また,「最短距離で効率的に」積み木を積み上げることを面白いと感じない人は多いです. 私も多少そう思っています.
さらに,最近のフリーライドの流れの中では,効率的に積み上げられた積み木を無個性で面白味が無いと受け取る人も多いようです.
これに関しては,私は違いを見る目が無いだけなんじゃない?と思いますけどね.;−P
で,今のところが理想としている積み木はこんな感じ

しっかり体系立った技の周りに幅広い土台を持った積み木の図

技の喩としてどう解釈するかは,読み手の皆さんにおまかせします.

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